DX推進に関する取り組み Our DX Strategy

DX推進の背景と現状認識

医療機関や医療関連企業を取り巻く環境は、データ活用やデジタル技術の進化によって急速に変化しています。AIやビッグデータ、クラウドサービスの普及は、医療現場の業務効率化やサービス品質向上、新たな価値創出につながる大きな機会をもたらしています。たとえば、電子カルテやオンライン診療、データ分析基盤の導入によって、患者体験価値(CX)の向上や業務の効率化が現実のものとなりつつあります。

一方で、デジタル化の進展は新たなリスクも生み出しています。サイバーセキュリティや個人情報漏洩といった情報管理上の課題、技術変化への対応遅れによる競争力低下、従業員のデジタルリテラシー不足や業務プロセスの複雑化など、組織運営上のリスクも顕在化しています。こうした社会・競争環境の変化は、弊社にとっても従来型のコンサルティング手法からの転換を促すとともに、デジタル技術を活用した新たなサービス開発や業務プロセスの変革を迫るものです。

このような変化をリスクと機会の両面から捉え、弊社はDX推進を通じて、医療機関や医療関連企業の現場に寄り添い、顧客価値の最大化と業務変革を実現するパートナーとなることを目指します。

DX推進に向けた経営ビジョン

弊社は「データとデジタル技術を活用し、医療現場の実務や経営課題を着実に解決し、クライアントの持続的な成長と価値向上に貢献するパートナーとなる」ことをDX推進の経営ビジョンとします。このビジョンのもと、単なる業務効率化やIT導入にとどまらず、クライアントの現場で真に役立つ変革と新たな価値創出を支援します。

ビジネスモデルの方向性

主に医療機関を中心としたクライアントの課題解決と価値創出を軸に、以下の方向性で推進します。

  • 顧客体験価値(CX)の向上
     デジタルツールやデータ活用により、医療現場や経営層が必要とする情報をタイムリーに提供し、サービス品質や意思決定の高度化を支援します。
  • 業務プロセスの最適化と効率化
     業務支援ツールやコミュニケーションツールの活用により、業務の属人化を防ぎ、プロジェクト管理や情報共有を円滑に進めます。
  • 新たな価値創出と事業拡大
     データ分析や自動化技術を活用し、コンサルティングサービスの高度化や新規事業開発を推進します。

このようなビジネスモデルの進化を通じて、弊社は医療・ヘルスケア領域のクライアントが直面する変化と課題に対応し、現場の実務や経営改善を着実に後押しするDXパートナーを目指します。

DX戦略

弊社は「データとデジタル技術を活用し、医療現場や経営課題を着実に解決するパートナーとなる」ことを目指し、以下のDX戦略を推進します。

  1. 顧客体験価値(CX)の向上
  • 医療現場や経営層が必要とする情報をデータベースで一元管理し、リアルタイムで共有
  • 顧客満足度やサービス利用状況などのデータを分析し、サービス改善や新たなニーズへの対応を継続
  1. 業務プロセスの最適化と効率化
  • クラウド型業務支援ツールやコミュニケーションツールで、業務情報の共有・自動化を推進
  • 電子契約やペーパーレス化による事務作業の効率化とエラー削減
  • 業務データを定期的に分析し、プロセス改善を継続的に実施
  1. 新たな価値創出と事業拡大
  • クライアントの業務・経営データを分析し、個別最適な提案やレポートを提供
  • データや業界知見を活かし、オンライン研修やデータ分析サービスなど新規事業を開発
  • 必要に応じて他機関や外部システムとデータ連携し、業界内の情報共有を支援
  1. セキュリティ・人材育成
  • データ暗号化やアクセス管理など、情報セキュリティを徹底
  • 社内研修や教育でデジタルリテラシーを高め、データ活用を組織文化として定着させる

このDX戦略を通じ、弊社は医療機関や医療関連企業の現場に寄り添い、データとデジタル技術を活かした実効性の高い変革を支援してまいります。

DX戦略推進に必要な体制・組織

  • 代表取締役がDX推進責任者を兼任し、DXに関する意思決定と全体統括を行います。
  • 実務担当者がDX推進チームとして役割を分担し、日常業務と並行してDX施策を実行します。
  • 必要に応じて外部の専門家やパートナー企業と連携し、技術面やノウハウの不足を補います。

DX戦略推進に必要な人材の育成・確保

  • 社員全員がデジタルリテラシーやデータ活用の基礎を身につけるため、外部研修やオンライン講座を活用します。
  • 実務を通じてOJTでDX推進に必要なスキルを習得します。
  • 専門性が必要な分野は、外部の専門家や業務委託を活用し、社内リソースを補完します。

DX戦略推進に必要なITシステム環境整備の具体的方策

  • クラウド型業務支援ツールやコミュニケーションツールの導入
     社内外の情報共有や業務自動化を推進するため、クラウド型の業務支援ツールやコミュニケーションツールを導入します。これにより、場所や端末を問わず安全かつ効率的に情報へアクセスできる環境を整備します。
  • 電子契約やペーパーレス化の徹底
     契約業務や各種申請手続きを電子化し、ペーパーレス化を推進します。これにより、顧客対応の迅速化、業務コスト削減、コンプライアンス強化を実現します。
  • プロジェクト管理やデータ分析のためのツール活用・新規導入
     プロジェクト管理やデータ分析の効率化を図るため、専用ツールを活用します。必要に応じて新たなシステムやアプリケーションの導入も検討し、データに基づく意思決定や業務改善を支援します。
  • セキュリティ対策の強化
     多要素認証、アクセス権管理、データ暗号化などのセキュリティ対策を継続的に実施します。これにより、情報漏洩リスクを低減し、安全なデータ活用環境を維持します。
  • レガシーシステムへの対応
     既存のシステムについては、クラウドサービスへの移行や段階的な刷新を進めます。旧来のシステムがDX推進の障害とならないよう、必要に応じて回避策やリプレイス計画を策定します。
  • DX投資計画の策定
     ITシステムやデジタル技術への投資計画を策定し、段階的かつ無理のない範囲で環境整備を進めます。費用対効果を見極めつつ、優先順位をつけて導入を進めます。

これらの方策により、DX戦略の実現に必要なITシステム環境を段階的かつ着実に整備していきます。

DX戦略の達成状況を測る指標(KPI)

弊社はDX推進の成果を顧客志向で評価し、継続的な改善につなげるため、以下の3つのKPIを設定します。

  1. 顧客体験価値の向上
     顧客満足度やフィードバック、サービスに対する評価・改善要望の収集と反映状況を指標とします。
  2. 新規事業・サービス開発の進捗
     新たなコンサルティングサービスやソリューションの開発・提供状況、及びそれに対する市場や顧客からの反応を指標とします。
  3. 業務効率化の達成度
     業務プロセスの自動化やプロジェクト管理の最適化によるコスト削減や生産性向上の達成度を指標とします。

これらの指標は定期的に現状分析と振り返りを行い、必要に応じて見直します。

DX戦略の持続的推進と今後の展望

弊社のDX戦略は、医療機関や医療関連企業の現場に寄り添い、実務や経営課題の解決を着実に後押しすることを目指しています。現状のIT環境を最大限活用しつつ、必要に応じて新たなツールや外部連携も検討し、全社一丸となってDXを推進してまいります。

今後も、医療・ヘルスケア業界の変化に柔軟かつ迅速に対応し、クライアントの持続的な成長と価値向上に貢献できるパートナーとして、実効性の高いDX支援を続けてまいります。

 

2025年4月30日

代表取締役 大枝由季